外出制限、マスクは有効／英団体、コロナ対策検証

　外出制限やマスク着用、換気の強化など薬剤以外の対策は新型コロナウイルスの感染拡大を抑える上で有効だった―。英国の科学者を代表する学術団体、ロイヤルソサエティーはそんな内容の報告書を８月に公表した。それによると「マスク」「人との距離の確保」「検査と追跡、隔離」「旅行制限と検疫」「換気など環境対策」「情報発信などコミュニケーション」の六つの対策について効果を調べた研究論文を集め、分析した。
　有効性が際立っていたのは外出制限など人との距離を確保する対策で、制限が厳しいほど効果は大きかったという。
　主な感染経路である空気感染のリスク低減が期待されたマスクには実際に感染拡大を抑える効果がみられた。「Ｎ９５」など高性能の医療用マスクは一般的な不織布マスクよりも効果的だった。「検査と追跡、隔離」の厳格な実施は新型コロナによる死者を減らす可能性が示唆された。