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核ごみ処分調査 賛成派過半数に 北海道・寿都町議選


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向け、第1段階の文献調査が行われている北海道寿都町で3日、町議選(定数9)が投開票され、調査に賛成する立場で立候補した5人全員が当選し、過半数を確保した。反対派は7人中4人が当選し、両勢力が拮抗(きっこう)する結果となった。
 現在調査が行われているのは北海道の寿都町と神恵内村だけ。調査受け入れの可能性が出ていた長崎県対馬市の比田勝尚喜市長が先月、風評被害への懸念などを挙げて受け入れないと表明したばかりで、寿都町民の判断が注目されていた。
 片岡春雄町長は第2段階となる「概要調査」に進む前に住民投票を行う考えだが、全体の得票数では賛成派と反対派に大きな差は出なかった。片岡氏は今後の調査のあり方を巡り、反対意見に配慮したかじ取りを迫られそうだ。