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国、代執行の即日結審要求 辺野古 知事「県民の公益訴える」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設に関し、大浦湾側の軟弱地盤改良工事の設計変更申請を巡る代執行訴訟の詳細が6日、明らかになった。訴状では、20日までに第1回口頭弁論を開いて即日結審し、斉藤鉄夫国土交通相の請求を認める速やかな判決を求めた。玉城デニー知事は自らが弁論に立つ意向を示し「この状況が日本全国の地方自治に広がっていきかねない非常に深刻な問題だと訴えていく」と話した。 (2面に関連)
 訴状では、最高裁判決で敗訴が確定したにもかかわらず設計変更申請を承認しない県の対応を「違法かつ異常な事務遂行。許容される余地が全くないことは明白」と指摘。県が承認しない状態を放置すれば工事に着手する時期が遅れることとなり「著しく公益を害することは明らか」と主張した。国交相が勝訴した場合、県の承認期限を判決が届いた翌日から3日以内とするよう求めている。
 訴状が届き、報道陣の取材に応じた玉城知事は国の主張に対し、地方自治法では国と県は対等の立場だとして「県民を守り、県民の財産である豊かな自然や生物多様性を守ることがわれわれにとっての公益になるということを、国と対等の立場の沖縄県として主張する」と話した。