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1018/入院前の外来受診、メリットは/患者の社会復帰を支援


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 私が手術のため入院することが決まった際に、病院側から入院説明や問診があるため、入院前にあらためて外来受診するように言われました。入院の前にわざわざ出向くことには、どのようなメリットがあるのでしょうか?

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 現在、ほとんどの医療機関には、名称やスタッフなどに違いはありますが、「入退院支援室」あるいは「患者サポートセンター」といった部署が置かれています。そこでは、患者さんの入院前から退院まで一貫した支援がなされ、一日も早く健康を回復し社会に復帰できるように、ソーシャルワーカーや看護師などのチームで「入退院支援」を行っています。
 入院が確定した患者さんの支援は入院前から始まり、入院前の期間を有効活用し、事前に来院してもらい、入院生活の流れなどオリエンテーションを行い、準備ができるよう支援しています。また問診を取りながらさまざまな角度からリスク要因を把握し、病棟スタッフと共有して入院中の安全に備えます。
 薬剤師は患者さんの内服薬やサプリメントが手術に影響するものがないかチェックし、病棟スタッフと共有して安全対策につなげます。
 また、入院前に口腔(こうくう)管理の必要性がある患者さんは歯科口腔外科につなげるなど、専門職間で連携するような体制をとっています。
 このような入院前の対応は患者側・病院側双方にメリットがありますので、積極的な協力をお勧めします。特に、ソーシャルワーカーは経済的な不安や退院後の暮らしなど入院前から関わり、相談に乗っていますので気軽にご利用ください。
 (沖縄県医療ソーシャルワーカー協会 石郷岡美穂)

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