幼いころはリンゴを食べられていたのに、中学生になったら口がかゆくなったり喉が腫れたりするようになった―。花粉に含まれる抗原(アレルギーのもと)と似た構造の抗原を含む果物を食べたときに起きるため、ある程度成長してから花粉症になって生じる花粉―果物アレルギーだ。
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スギでは少ないが、厄介なのが北海道から九州まで広く分布するハンノキなどの花粉症だ。リンゴやモモ、ナシといったバラ科の果物で発症する。豆乳や生のもやしという、ちょっと特殊な例まであるという。
小児科医の大谷智子和洋女子大客員教授が東京で開催の日本思春期学会で、大学病院での経験などを基に講演。注意を呼びかけた。
大谷さんによれば、ここ10年ほどで子どもたちがアレルギーを起こす食物の傾向が変わったと指摘する。「症例が少なかった食物のアレルギーも増えました」。回転ずしで人気のイクラや流行のナッツなどだ。一方で、中学生以降の発症が多かった果物アレルギーは発症の低年齢化が進み、最近は小学校低学年も珍しくなくなった。
大谷さんは小児科などで検査を受けて自分のアレルギーを知っておいた方がいいとしている。