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ガザ病院爆発 471人死亡 イスラエルは空爆否定


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【エルサレム共同=橋本新治】パレスチナ自治区ガザの病院で17日夜、爆発があり、ガザ保健当局は18日、471人が死亡したと発表した。ガザを実効支配するイスラム組織ハマスは、爆発はイスラエル軍の空爆によるものと主張。軍報道官は空爆を否定した上で、ハマスとは別の過激派の誤射と強調するなど情報は錯綜(さくそう)している。支援物資は18日もガザに搬送されず人道危機はさらに悪化。各国から非難の声が上がった。双方の死者は計4800人以上となった。
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 バイデン米大統領は18日、イスラエルを訪れネタニヤフ首相と会談した。ネタニヤフ氏は米国の「明確な支援」に謝意を示し「文明社会はハマス打倒で団結すべきだ」と訴えた。バイデン氏は「イスラエルの自衛に必要なもの」を提供すると応じた。病院爆発に「悲しみと怒り」を表明し「あなた方ではなく相手側によるもののようだ」として関与を否定するイスラエルに同調した。戦時内閣メンバーとも会った。
 バイデン氏は当初、18日にヨルダンも訪れ、アブドラ国王やエジプトのシシ大統領、パレスチナ自治政府のアッバス議長との4者会談を予定していたが、病院の爆発を受けてアッバス氏は会談を拒否。バイデン氏はヨルダン訪問を延期した。
 爆発が起きたのはガザ北部ガザ市の中心部にあるアルアハリ・アラブ病院。イスラエル軍が住民に避難を通告していたエリアに含まれる。保健当局によると、病院ではイスラエル軍の避難通告を受け、住民数千人を保護していたという。