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全国障害者スポーツ大会 ソフトボール投げ出場 伊波 佑子さん 支え合い 再び大舞台へ


全国障害者スポーツ大会 ソフトボール投げ出場 伊波 佑子さん 支え合い 再び大舞台へ 「やる気・元気・勇気」をモットーに大会に挑む  伊波佑子さん=11日、うるま市石川東山の旭区公民館
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 「やる気、元気、勇気で頑張ろう」
 28日に開幕する特別全国障害者スポーツ大会「燃ゆる感動かごしま大会」の結団式で、ソフトボール投げに出場する伊波佑子さん(53)=うるま市=は選手団を代表して決意表明した。伊波さんは県選手団の旗手も務める。目には涙が浮かんでいた。
 同大会には初出場だが、とやま国体(2000年)で女子ソフトボール成年女子にも出場したことがある。セカンドを守り、全国3位となった実績もあり、運動はもともと好きだった。2022年9月に脳出血で倒れ、右半身にまひの症状が残った。
 現在、県障がい者スポーツ協会の志良堂綾乃さんと練習を共にする。2人は同じソフトボールチームに所属していた。「障がい者スポーツ大会に出る?」。志良堂さんからの誘いが転機となった。
 脳出血で倒れてからおよそ1年後の9月24日、伊波さんは「燃ゆる感動かごしま大会」の結団式に参加した。選手団団長から県旗を受け取った。「1年後、この場にいることを思うと不思議だった。感激して思わず泣いてしまった」
 志良堂さんは「伊波さんとはたくさんの思い出がある。苦しい時もたくさん笑い合ってきた」と語る。
 利き手ではない左手で、ボールを投げる。スナップを利かせて、投げるのがコツだという。週に2回、うるま市の公民館で練習を重ねる。大会最高記録は23メートル23センチ。「もう少しで届きそう」と伊波さんは手応えを感じている。二人三脚で金メダルを目指す。
 (渡真利優人)
「やる気・元気・勇気」をモットーに大会に挑む  伊波佑子さん=11日、うるま市石川東山の旭区公民館