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遺志継ぎ、新時代の息吹を 朝一会関東支部公演 国内外から加勢も


遺志継ぎ、新時代の息吹を 朝一会関東支部公演 国内外から加勢も 照喜名朝一さんの遺志を継ぎ演目を披露した琉球古典安冨祖流音楽研究朝一会関東支部のメンバーら=9月23日、四谷区民ホール
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 【東京】琉球古典安冨祖流音楽研究朝一会関東支部(平木裕一支部長)は9月23日、第2回関東支部公演を新宿区の四谷区民ホールで開いた。同支部は今年で創立21年。公演テーマを「翔べ!! うた・三線2023 朝一rhythm~新時代の躍動~」とし、琉球芸能史に名を刻む人間国宝の故照喜名朝一さんの遺志を継ぎ、新時代の息吹も伝える芸の数々が披露された。
 公演は国内外にある朝一会支部会員らの加勢もあり実現した。第1部は「稲まづん節」「早作田節」の斉唱に始まり、舞踊「浜千鳥」や「花風」、こはでさ節三題などが舞台を飾った。
 第2部は「渡りざう、道輪口説、よらてく節」の斉唱で幕開け。子どもたちによる「安波節」「てぃんさぐぬ花」の斉唱などが舞台を彩った。
 照喜名さんの曲の総称として弟子たちが名付けた「あけぼのサウンド」は、関東のメンバーが初めてハワイ、沖縄のメンバーと共にアレンジを入れて演奏した。会場を包んだ沖縄の音色は約350人の観衆の胸に迫った。
 観客からは「演者たちの熱意と頑張りが伝わった」「関東の皆さんが沖縄文化の継承をしているのを見てうちなーんちゅの私たちは見習わないといけないと思った」との感想があった。
 公演の実行委員長の平木関東支部長は「朝一先生が築いた絆と音楽家としての偉大さを改めて認識した公演で、みんなが笑顔になる楽しい舞台となった。照喜名朝國師匠と共に新たな時代を築いていきたい」と振り返った。 (斎藤学)
照喜名朝一さんの遺志を継ぎ演目を披露した琉球古典安冨祖流音楽研究朝一会関東支部のメンバーら=9月23日、四谷区民ホール