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菅元首相 不出馬意向 次期衆院選


菅元首相 不出馬意向 次期衆院選 菅直人元首相
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 立憲民主党の菅直人元首相(77)=衆院東京18区=は21日、次期衆院選への立候補を見送る意向を明らかにした。共同通信の取材に「年齢を考え、次の人に譲るべきだと考えた。世代交代も必要だ」と述べた。民主党政権の2010年6月~11年9月に首相を務め、同年3月に発生した東日本大震災や東京電力福島第1原発事故の対応に当たった。現在は立民の最高顧問を務めている。立民の泉健太代表は長崎県佐世保市で記者団に、菅氏から電話で衆院選不出馬の意向を聞いたと説明。「当事者に常に寄り添う政治が評価され、政界の枢要な人物になった。潔い決断で、次の世代に期待するとのメッセージだ」と語った。後任には選挙区内の自治体の首長が浮上している。

 震災対応を巡っては、菅氏が発生直後に福島第1原発や東電本店に直接乗り込んだことは物議を醸した。与野党から厳しい意見が相次ぎ、その後の退陣につながった。

 菅氏は当選14回。1980年衆院選で社会民主連合から初当選した。96年に自民、社会、さきがけの3党連立政権の橋本内閣で厚相として初入閣し、薬害エイズ問題に取り組んだ。

 民主党では代表や幹事長などを歴任し、09年の政権交代で誕生した鳩山内閣で副総理に就いた。首相退任後は「脱原発」の実現を訴えていた。

(共同通信)