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首相「消費減税考えず」 国会代表質問 ライドシェア導入意欲


首相「消費減税考えず」 国会代表質問 ライドシェア導入意欲 衆院本会議で答弁する岸田首相=25日午後
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 岸田文雄首相は25日の衆参両院本会議の代表質問で、経済対策を巡る消費税減税の是非に関し「社会保障の財源として位置付けられており、税率の引き下げは考えていない」と明言した。一般ドライバーが自家用車を使って客を有償で運ぶ「ライドシェア」導入について「方向性を出していく」と意欲を表明。安定的な皇位継承策を巡り、自民党内の議論を活発化させる考えを示した。
 経済対策に関連し、野党が求めるガソリン税を一部軽減する「トリガー条項」の凍結解除について「灯油や重油が支援の対象外となり、流通の混乱が生じる可能性があるなどの課題がある」と慎重姿勢を崩さなかった。
 社会保険料の減免は「保険者の実務上の負担など課題が多い」と指摘。消費税軽減税率は廃止しないとした。10月に導入された消費税のインボイス(適格請求書)制度は「複数税率の下で課税の適正性を確保するため必要な制度だ」と述べた。
 ライドシェア導入に関し「わが国で生じている地域交通の担い手不足に対応しつつ、課題に取り組む」と強調した。
 皇位継承策については「国会での議論に資するよう、責任ある政権与党として活発な議論を率先して行っていく決意だ」と強調。憲法改正について自民総裁の任期中に実現したいとの意向を重ねて示した。
 22日に投開票された衆院長崎4区補欠選挙の応援演説で「自衛隊」に言及した木原稔防衛相は発言を撤回したとして、職務を継続させるとした。
衆院本会議で答弁する岸田首相=25日午後