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来月12日「琉球フィル×マティアス・キルシュネライト」 指揮の金井俊文に聞く 音の意味 追求したい 11日に公開リハーサルも


来月12日「琉球フィル×マティアス・キルシュネライト」 指揮の金井俊文に聞く 音の意味 追求したい 11日に公開リハーサルも ハンガリーと日本を中心に活動する指揮者・金井俊文(提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 琉球フィルハーモニックは11月12日、「プレミアムクラシックコンサートVol.4『琉球フィル×マティアス・キルシュネライト』」(琉球新報社共催)を南城市文化センターシュガーホールで開く。公演を前に、指揮を務める金井俊文(ハンガリー・ソルノク市立交響楽団正指揮者)がオンラインで取材に応じ、「音の意味を追求したい」と指揮への思いとコンサートの意気込みなどを語った。
 中学1年生の頃、ベルリン・フィルハーモニーで収録されたカラヤン指揮のベートーベンの交響曲「第九」のビデオを見たことがきっかけで、クラシック音楽にのめり込み、やがて指揮者を目指すようになった。
 桐朋学園大学を卒業後、洗足学園音楽大学大学院にファゴット専攻で入学。大学院修了後、2013年にハンガリー国立リスト音楽院指揮科に入学し、高度な専門技術を習得したと認められる「ディプロマ」を、外国人として初めて得た。現在はハンガリー・ブダペストを拠点にヨーロッパや日本で活動している。
 「作曲家がどういう環境の中で音楽を書いて、何を表現したかったのか。くみ取って消化した上で、腕や手、表情で聞いている人に伝え、ここの音にどういう意味があるのか、相手に伝える」。指揮をする中で心がけていることだ。
 今回の公演では、ハイドンの「ピアノ協奏曲第11番ニ長調」、モーツァルト「ピアノ協奏曲第21番ハ長調K.467」を披露する。琉球フィルハーモニックオーケストラの演奏に、ドイツを代表するピアニストのマティアス・キルシュネライトと初共演する。
 金井はキルシュネライトについて「平和の尊さをより深く考え、シェアしているピアニストだ。だからこそ、モーツァルトの『ピアノ協奏曲第21番』第2楽章はより心に響く演奏になる。オーケストラを引き出しつつ、僕もそのアシストができたら」と意気込んでいる。
  (田中芳)
ドイツを代表するピアニストの一人で“ピアノの詩人”と称されるマティアス・キルシュネライト(提供)
 11月12日午後2時開演。その他の演奏曲目はモーツァルト「交響曲第41番 ハ長調 K.551『ジュピター』」を予定している。
 入場料は全席指定で一般4500円、大学生以下2500円(当日券は各500円増)。未就学児入場不可。問い合わせは琉球フィルチケットサービス、電話080(6489)3048。
 11日午後6時から同ホールで出演者による公開リハーサルを開催する。参加対象者は小学1年生から高校3年生まで。定員50人。参加無料。希望者はQRコードを参照。
ハンガリーと日本を中心に活動する指揮者・金井俊文(提供)