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米議長にトランプ派 ジョンソン氏 下院、議事再開


米議長にトランプ派 ジョンソン氏 下院、議事再開 25日、米ワシントンで下院議長就任の宣誓を行うジョンソン氏(AP=共同)
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 【ワシントン共同=高木良平】米下院は25日、多数派共和党で保守派のマイク・ジョンソン議員(51)を新議長に選出した。2020年大統領選は不正だったとの主張に同調するなど熱烈なトランプ前大統領派議員として知られ、同氏も議長選出を支持していた。下院は史上初の議長解任から約3週間ぶりに議事を再開。ただ民主党は対決姿勢を強めており、円滑に審議が進むかどうかは不透明だ。
 下院議長は大統領権限の継承順位が副大統領に次ぐ2位の要職。ジョンソン氏に先立ち共和党候補となった3人は党内をまとめきれず、撤退していた。下院の勢力は民主党と拮抗(きっこう)しており、共和党内のわずかな造反でも法案を通せなくなる。共和党指導部を経験せずに議長に就任するのは極めて異例とされ、難しいかじ取りを迫られる。
 ジョンソン氏は南部ルイジアナ州議会の下院議員を経て、16年の連邦議会下院選で初当選した。人工妊娠中絶に反対するなど強硬な立場を取る。議長選出後の演説で、イスラエル支援を進める考えを表明する一方、ウクライナへの支援については言及しなかった。
 バイデン大統領は声明でウクライナ支援を念頭に「安全保障上の責務に取り組む必要がある」と超党派の協力を訴えた。11月17日までしか確保できていない政府予算案の審議が焦点となる。
 議長選出投票でジョンソン氏は220票で、出席した共和党議員全員が支持した。
25日、米ワシントンで下院議長就任の宣誓を行うジョンソン氏(AP=共同)