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▽1020 子を亡くした同僚 どう接すれば 復職後、仕事のサポートを


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 職場の同僚がお子さんを自死で亡くされたいうことで、1カ月ほど休職しています。復職の際に、どのように接したらよいでしょうか。何か言葉をかけた方がよいのか、それとも触れずにおくのがよいのでしょうか。
 お子さんを亡くされるということは、理由が何であっても、親御さんにとって深い悲しみであり強い心の痛みそのものだと思います。亡くなられたのが若い方であったなら、ご家族も将来を心に描いていたでしょうし、それが突然断たれたら失意のうちに気力を保てなくなることもあります。
 大切な人を自死で失うということは、周囲の想像をはるかに超えた失意の中に置かれるということだと私たちは理解する必要があると思います。心身への影響も人によって異なりますが、不眠や強い悲嘆の症状が続くようなら心療内科や精神科医療の利用をお勧めします。何より、亡くした方への思いを受け止めて聴いてくれる人が傍らに居ることが大きな助けになります。
 同僚の方が復職されたら、どうぞこれまで通り職場の良き仲間として迎えてあげてください。特別な言葉より、不在の間の職場の様子を伝えるなど、まずはその方のペースで仕事に戻れるようサポートしてください。それは職場同僚だからこそできることですし、あなたの温かい思いやりの気持ちも一緒に伝わるはずです。
 県立総合精神保健福祉センターでは「自死遺族分かち合いの会」が毎月開催されており、そこでは家族の立場からさまざまな思いが語られています。機会があれば同僚の方にもお伝えください。(沖縄県精神保健福祉士協会 道下あかね)
 県ソーシャルワーカー協議会は福祉にまつわる相談を受け付けます。宛先は、〒901-2299宜野湾市、宜野湾郵便局私書箱73号「福祉の窓」係まで。