県系の劇作家・演出家の神里雄大による新作「東アジアのさようならにまつわる妙な人々」の試演が9月23~24日、那覇市のわが街の小劇場であった。神里が作・演出を務め、数カ国で現地の役者らと創作し、2024年以降に各地から集まり一つの作品として完成させる予定。国内外を旅する神里の経験や見聞が登場人物の基になっている。「国境とは何か、故郷とは何か」が主なテーマだ。
今年7~10月にブラジル・サンパウロ、沖縄、長崎で試演をした。ペルー・リマ市でも創作を予定している。
特徴の一つは登場人物の説明や一人語りで構成していく点だ。
沖縄の試演では上門みきが県外から石垣島に移住した夫婦、自分は首相の子どもだと思い込んでいる人を演じ分けた。さらに会場内に用意されたQRコードを観客がスマートフォンで読み込むことで、登場人物を説明する音声を聞けるなど、多様な表現手法を用いた。
神里は「人物設定をどうパフォーマンスにするかが難しい。観客が自由な感想が持てるものを作りたい」と話した。
(伊佐尚記)
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国境、故郷問う新作/神里雄大/那覇や各地で試演
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琉球新報朝刊
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