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イスラエル首相「停戦ない」 ガザ戦闘 死者1万人に迫る


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【エルサレム共同=吉田昌樹】イスラエルのネタニヤフ首相は30日夜、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとの停戦はないと断言した。外国メディアとの記者会見で、停戦は「テロへの降伏だ」と主張した。イスラエル軍はガザで地上作戦を拡大しており、軍報道官は31日、数週間は「忍耐が必要」と述べ作戦が当面続くとの見通しを示した。 (6面に関連)
 ガザの保健当局は31日、イスラエル軍とハマスの戦闘による死者が8525人になったと発表した。イスラエル側と合わせ、死者は計9900人以上。
 イスラエル軍はハマスの拠点があるとみるガザ北部への作戦を強化。中東メディアによると、軍の戦車がガザの南北を結ぶ幹線道路に達した。ガザの南北分断を図っているとみられる。
 軍は31日、ガザ北部ベイトラヒヤのハマスの部隊司令官を殺害したと発表。7日のイスラエル奇襲にも関わったとした。ハマスのロケット弾発射拠点やトンネル内施設など、約300の標的を1日で攻撃。激しい接近戦も展開し、戦闘員らを殺害したとしている。軍は、ハマスに拘束された人質は240人だとした。
 イスラエル軍は、ハマスの奇襲で人質となった女性兵1人を地上作戦で奪還したと発表した。