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救急車に空爆、15人死亡 イスラエル 戦闘中断を拒否 学校にも攻撃、15人死亡


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【エルサレム共同=吉田昌樹】パレスチナ赤新月社は3日、自治区ガザ北部ガザ市の病院近くで救急車の車列にイスラエル軍の空爆があり、15人が死亡、60人以上が負傷したと発表した。中東メディアによると、北部ジャバリヤ難民キャンプの学校にも4日、軍の攻撃があり、少なくとも15人が死亡した。 (7面に関連)
 イスラエルのネタニヤフ首相は3日、ブリンケン米国務長官と会談後、イスラム組織ハマスが拘束している人質を解放するまで戦闘中断を拒否すると表明した。
 ガザ保健当局は4日、2千人の行方不明者の報告があり、破壊された建物のがれきの下敷きになっているとみられると表明した。
 イスラエル軍は10月31日から同キャンプを連日空爆し国際社会の非難が強まっている。ブリンケン氏はネタニヤフ氏との会談で一時的戦闘中断を求めた。フランスのマクロン大統領は3日、ガザへの人道支援を協議する国際会議をパリで9日に開催すると発表した。
 イスラエル軍は、救急車はハマスが使用していたもので、戦闘員多数を殺害したと主張した。ガザ保健当局は救急車がエジプトに退避させる負傷者を搬送中だったと説明。イスラエル軍は救急車で戦闘員や武器を運ぶのがハマスの手法だと反論した。
 攻撃を受けた学校は国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が運営している。
 ガザ市の包囲を完了したイスラエル軍はガザ地区北部を中心に地上作戦を続行。3日、ハマスがトンネルの立坑などから軍地上部隊に攻撃を仕掛け、軍がハマス戦闘員を殺害したと発表した。