鹿児島県・屋久島沖の米空軍CV22オスプレイ墜落事故で、米軍は海中から機体の一部とみられる残骸を引き揚げた。27日、現場海域に展開した米軍のサルベージ船の甲板に載せられているのが確認された。当時の飛行状況などが記録された「ブラックボックス」を回収していたことが関係者の取材で判明。墜落直前、エンジン部から出火したとの目撃情報があり、米軍は本格的な原因究明を進める方針。
機体の一部とみられるものはブルーシートで覆われていたが、激しく損傷している様子が見て取れた。26日午後2時ごろの時点で船上になかった。海中には他にも残骸があるとみられ、米軍は作業を続けている。
防衛省は「米側が機体の引き揚げ作業を進めていると承知しているが、具体的にいつ何を引き揚げたかについて米軍の運用上、答えられないとの説明を受けた」とした。終了の時期は決まっていないという。
日米地位協定に基づき、海上保安庁や地元漁業者が回収した機体の残骸は、米側に引き渡されている。日本の当局による主体的な墜落原因の調査や捜査は事実上、不可能となっている。
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ブラックボックス回収/オスプレイ、米が引き揚げ
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琉球新報朝刊