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池田議員事務所を捜索 パー券裏金疑惑 安倍派受領側で初


池田議員事務所を捜索 パー券裏金疑惑 安倍派受領側で初 池田議員の政治資金パーティー事件の構図
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 自民党安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティーを巡る事件で、東京地検特捜部は27日、池田佳隆衆院議員(比例東海)の東京・永田町にある議員会館事務所など関係先を家宅捜索した。パーティー券の販売ノルマ超過分の還流を受けながら、政治資金収支報告書に収入として記載しなかったとして、政治資金規正法違反(不記載など)の疑いで捜査。池田氏側は2018年以降の5年間で4千万円超の還流を受け、裏金にしていたとみられる。受領議員側への強制捜査は初めて。 (3面に関連)
 他に捜索があったのは東京・港区の赤坂議員宿舎、名古屋市の地元事務所と池田氏の自宅。同市の秘書宅も対象になった。秘書は池田氏の資金管理団体「池田黎明(れいめい)会」の会計責任者を務めている。
 安倍派では販売ノルマ超過分を収支報告書の収入に記載せず議員側に還流。支出にも記載せず、受領した議員側も収入として書いていなかった。池田氏側は高額受領者だった。
 池田黎明会は20~22年、派閥から計3208万円の寄付があったとして、今月8日付で収支報告書を訂正。事務所は党から支払われた「政策活動費」だと認識し、収支報告書に記載しなかったが、政策活動費との確証が持てなくなったと説明していた。特捜部は不記載について、違法性の認識があったかどうかを池田氏や秘書に確認するとみられる。
 池田氏は06年、日本青年会議所の会頭に就任。12年衆院選で初当選し当選4回。文部科学副大臣を務めた。