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死者126人 安否不明210人 能登半島地震 発生124時間、90代救出 荒天で救助活動難航


死者126人 安否不明210人 能登半島地震 発生124時間、90代救出 荒天で救助活動難航 4県の被害状況(6日午後5時現在)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 石川県で最大震度7を観測した能登半島地震は6日午後5時現在、死者は126人となった。犠牲者が100人を超えるのは関連死を含め276人が亡くなった2016年の熊本地震以来。連絡が取れない安否不明者は210人に上るが、雨やひょうで救助活動は一時中断するなど難航。自衛隊は現地の態勢を約5千人から約5400人に増強し、警察などと捜索を急ぐ。珠洲(すず)市正院町では地震発生から約124時間が経過した6日夜、倒壊家屋から90代女性が救出された。 (2、3、7、22、23面に関連)
 福岡県警と警視庁の特別救助班の救出時、女性ははっきりと受け答えができる状態だった。家屋からはもう一人、40代女性が見つかったが、心肺停止状態だった。
 穴水町では11人と一時連絡が取れなくなった住宅で消防隊員が土砂の搬出を続けた。気象庁によると、8日にかけて平地でも大雪になる所がある見込みで、土砂崩れなど二次災害の発生も懸念される。地震活動も続き、6日午前5時26分ごろには穴水町で震度5強の地震があった。
 死者は自治体別に輪島市69人、珠洲市38人、穴水町9人、七尾市5人、志賀(しか)町と能登町が各2人、羽咋(はくい)市1人。能登半島を中心に断水は約6万6千戸、停電は約2万3千戸に上る。孤立集落は解消されず、支援物資も不十分。約370カ所に約3万人が避難しており、衛生面や生活環境の改善が課題となっている。
 石川県の馳浩知事は6日、住宅が損壊した世帯に最大300万円を支給する被災者生活再建支援法を、特例で県内全域に適用することを決めた。行政手続きができなくなった人を救済する特定非常災害への指定も政府に求める考えを示した。