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埋め立て 許さない 大浦湾 900人即時中止訴え 国は作業続行


埋め立て 許さない 大浦湾 900人即時中止訴え 国は作業続行 辺野古新基地建設反対のメッセージボードを掲げ、ガンバロー三唱で気勢をあげる参加者=12日午前11時21分、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【名護】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、軟弱地盤のある大浦湾側への石材投入が始まったことを受け、新基地建設に反対する県民集会(辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議主催)が12日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で開かれた。「代執行埋め立てを許さない県民集会」と銘打ち、県内各地から参加した約900人(主催者発表)が気勢を上げ、工事の即時中止を訴えた。(2、22、23面に関連)
 主催者を代表し、オール沖縄の稲嶺進共同代表が「政府による埋め立ての強行は『令和の琉球処分』と言わざるを得ない。われわれは埋め立てを認めない。諦めてはならない」と新基地建設阻止へ声を上げた。国会議員や各地の参加者がマイクを握り、県民の民意に反する埋め立て強行への批判が相次いだ。玉城デニー知事も集会へのメッセージを寄せ、連帯を誓った。
 海上では県民集会と連帯し、ヘリ基地反対協議会海上行動チームによる「海上集会」も開かれ、市民らはカヌーや抗議船でプラカード、旗などを掲げて工事反対の意思を示した。東京都の首相官邸前でも、代執行による工事の強行に反対する集会が開かれた。
 一方、沖縄防衛局は12日午前10時20分ごろから、大浦湾側の海上資材置き場(ヤード)の予定地で石材を投入し、埋め立て作業を実施した。10日に石材投入が始まって以降、3日連続で工事を進めた。作業は午前中いっぱい続いた。今後、護岸工事が進む辺野古崎の先端部分で車両がクレーンを上げる様子も確認された。
 (池田哲平、増田健太)