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組踊「執心鐘入」 小学生らが鑑賞 国立劇場が普及公演


組踊「執心鐘入」 小学生らが鑑賞 国立劇場が普及公演 鬼になった宿の女が鐘から飛び出す場面=浦添市の国立劇場おきなわ
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 国立劇場おきなわ普及公演「組踊観賞教室『執心鐘入』はじめての組踊~Discover KUMIODORI~」がこのほど、浦添市の同劇場であった。組踊の歴史や観賞の仕方などの解説付の公演。多くの小学生も観賞した。
 立方指導は海勢頭あける、地謡指導は玉城正治。奉公で首里に行く途中に宿を求めて訪ねた美少年の中城若松(玉城匠)に対して、恋心を募らせた宿の女(田口博章)が最後は鬼になってしまう物語。
 宿の女を演じる田口は、登場場面から、若松を見つめる視線や所作に情念がにじみ出ており、静かな気迫と怖さを感じた。宿の女が鬼になって鐘から逆さにぶら下がって出てくる場面は迫力があり、観賞していた子どもたちも身を乗り出して見入っていた。
 恩納村の山田小から訪れた永瀬なおさんは「初めて見た。鬼になった瞬間がすごかった」と感想を語った。 (田吹遥子)