有料

橋脚 38年度耐震補強 高速道4社が計画


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 東日本、中日本、西日本、本州四国連絡の高速道路4社は13日、橋脚の耐震補強計画をまとめた。大地震の発生確率が高い地域では2030年度末までに、大きな揺れが起きても上下線の一方は通行できるようにするなど、高速道路上を途切れず走行できるルートを確保。他の地域も38年度をめどに同様の対策を完了させる。
 落橋や倒壊といった致命的な損傷を防ぐ対策は全ての橋脚で済んでいるが、損傷による長期の通行止めと緊急輸送への影響が懸念され、会計検査院が効率的な整備を求めていた。
 4社は16年の熊本地震をきっかけに、補強に取り組んでいるが、22年度末時点で全橋梁(きょうりょう)1万7605本のうち4005本が未完了だった。
 計画によると、橋脚が上下線で別々に分かれている箇所は片方を先に補強するなど効率化。少なくとも上下線どちらか一方は通行に支障が出ないようにする。山岳部に位置するなど条件が厳しく、入札が成立しないケースもある。計画では新技術採用で工程を短縮し、工事費見積もりの手法を見直す。高速道路会社の担当社員を増やすなど体制も強化する。難工事が予想される箇所もあるため、全ての橋脚で補強が終わる時期は示していない。