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新作組踊戯曲 2人に奨励賞/大城貴幸、鈴木耕太さん


新作組踊戯曲 2人に奨励賞/大城貴幸、鈴木耕太さん 国立劇場おきなわの「第3回新作組踊戯曲大賞」で(右から)奨励賞の大城貴幸さん、鈴木耕太さん、佳作の伊良波賢弥さん=13日、浦添市の同劇場
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 国立劇場おきなわは、第3回新作組踊戯曲大賞の奨励賞に大城貴幸さん=写真右=と鈴木耕太さん=同中央=の作品を選んだ。佳作には伊良波賢弥さん=同左=の作品が選ばれた。大賞はなし。13日浦添市の同劇場で開かれた表彰式で、玉城満常務理事が受賞者に表彰状を手渡した。
 奨励賞に選ばれた大城さんの作品は「恋染の手巾(くいずみぬてぃさじ)」。琉球王国の統治から薩摩侵攻で翻弄(ほんろう)される沖永良部島を舞台に、王府役人と島の娘の恋を軸に展開する。講評で、波照間永吉審査委員長は「沖永良部島の音曲を選定した点は新鮮さがあった」と評価した。
 同じく奨励賞の鈴木さんの作品は「玉掛けの糸」は、クモとチョウを擬人化した恋物語。波照間教授は「現代人が抱える問題をメタファーで表現しているのは秀逸」と評価した。
 大城さんは「挑戦できることがありがたい。また新作にチャレンジしたい」と意気込んだ。鈴木さんも「新作とは何か、古典とは何かと悩んだ。研究を続けながら考えたい」と話した。 (田吹遥子)