有料

連弾の楽しさ集大成 ピアノデュオ新崎姉妹10周年公演


連弾の楽しさ集大成 ピアノデュオ新崎姉妹10周年公演 10周年記念リサイタルで演奏するピアノデュオ新崎姉妹の新崎誠実(左)と洋実=2023年12月24日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホール
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 ピアノデュオ新崎姉妹の10周年記念リサイタルが2023年12月24日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホールで開かれた。沖縄の歌やクリスマスメドレー、技巧的な楽曲まで、連弾の楽しさや可能性を存分に感じさせる公演となった。
 妹の洋実が三線、姉の誠実がピアノで「かぎやで風」を披露するというユニークな幕開けで登場。「てぃんさぐぬ花」は、小物楽器も使って楽しく演奏し、続く「琉球幻想曲」を壮大に奏でた。学生の頃、初見で連弾をして遊んでいた2人。技巧的な演目も当時を連想させるようなワクワクした雰囲気で駆け抜けた。メンデルスゾーンの「アンダンテと華麗なるアレグロ」は、同じフレーズを交互に弾いたり、音階を2人でつないだりと細かな表現が求められるが、一体感ある演奏で滑らかに響かせた。
 ローゼンブラットの「2つのロシア民謡によるコンチェルティーノ」は弾きながら場所を入れ替えたり、二人羽織のように重なったりと、遊び心ある演奏スタイルで観客の目を奪った。
 ベートーヴェンの「交響曲第5番『運命』第1楽章」も連弾で披露して会場を沸かせた。 (田吹遥子)