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「粕汁の本 はじめました」(松鳥むう著)


「粕汁の本 はじめました」(松鳥むう著) 「粕汁の本 はじめました」
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 晩秋から冬にかけて、酒造りの副産物である新酒の酒かすが出回る。魚や肉、野菜などと一緒に煮込む料理「かす汁」は、栄養豊富で、昔ながらの生活の知恵が凝縮されたような食べ物である。
 滋賀県出身の著者によれば、かす汁は京阪神を中心とした近畿地方における冬のソウルフード。だが巻頭の「粕汁MAP」を見ると、全国の酒どころに、さまざまなかす汁が存在することが分かる。各地で食されるかす汁の魅力をエッセーとイラストで紹介した。(西日本出版社・1650円)