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県系人交流施設整備へ MICEに併設 県、29年完成予定


県系人交流施設整備へ MICEに併設 県、29年完成予定
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 玉城デニー知事は31日の定例記者会見で、世界に約42万人いる県系人(ウチナーンチュ)が交流するための拠点として「世界ウチナーンチュセンター(仮称)」を整備すると発表した。かねてから要望のあった世界のウチナーンチュの「ムートゥヤー(本家)」が実現する。与那原町と西原町にまたがるマリンタウンMICEエリアに建設予定の大型MICE施設に併設する。2029年完成予定。施設面積は300~350平方メートル程度を予定している。
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 ウチナーンチュセンターは(1)県民と世界のウチナーンチュの交流拠点(2)移民の資料や物品の収集・展示(3)県民や指定留学生などが移民について学ぶ学習・普及(4)相談の受け付け、移民情報レファレンスサービスの提供など相談窓口―の機能を備える。研修などができるセミナー室の設置も検討している。
 費用は約2億円を見込んでいる。民間の力を活用するPFI方式の事業で、設計、建設は民間事業者が手掛ける。24年度に入札公告し、事業者を選定する。
 併設される大型MICEは、約1万人を収容できる展示棟や多くの会議室が設けられ、5年に一度の世界のウチナーンチュ大会の開会式、閉会式やそのほかの国際交流イベントに使用される予定。
 玉城知事は「世界のウチナーンチュの心のより所として、県内や国内外から多くのウチナーンチュが集い交流することで、地域外交で大きな役割を担うウチナーネットワークの継承、発展につなげていきたい」と話した。
 (沖田有吾)