有料

▽1033 回復期リハビリテーション病棟とは 専門チーム 多角的に支援


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 父が脳梗塞となり、体のまひや言語障がいの症状があることから、急性期病院の医師からは回復期リハビリテーション病棟への転院を勧められました。リハビリ後の生活のことも心配です。どのような病棟なのでしょうか。
 回復期リハビリテーション病棟は、脳血管疾患や大腿(だいたい)骨骨折など急性期を脱してもリハビリが必要な患者さんに対して、医師・看護師・介護福祉士・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医療ソーシャルワーカーなど多くの専門職種がチームとなり、集中的なリハビリを実施し「寝たきりの防止・日常生活機能の回復・在宅復帰・社会復帰」を目指す病棟です。また、入院可能な疾患や疾患別に応じて入院期間が定められており、チームによる入院計画が立てられます。
 現在、県内には21の医療機関に回復期リハビリテーション病棟が設置され、急性期病院や在宅等から入院を受け入れています。リハビリや疾患の状態によっては後遺症が残存し、入院期間を終えた後の生活や介護を考えなければならない場合もあることから、入院中は本人のリハビリだけでなく、家族を含め、退院に向けた話し合いが持たれ、必要に応じて家屋環境の確認や家族への介護指導・医療処置の指導なども行われます。
 また、発症からの時期や体の状態・年齢に応じて介護保険や障がい福祉サービスなど、退院後の生活をサポートする制度もあります。同居者の有無や周りのサポート体制、家庭の状況によっても内容は異なってきますので、病院の医療ソーシャルワーカーに相談してください。
(沖縄県医療ソーシャルワーカー協会 大城将平)

 県ソーシャルワーカー協議会は福祉にまつわる相談を受け付けます。宛先は、〒901-2299宜野湾市、宜野湾郵便局私書箱73号「福祉の窓」係まで。