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座りすぎ、乳がんリスク高く/京都府立医科大チーム/1日7時間以上で1.36倍


座りすぎ、乳がんリスク高く/京都府立医科大チーム/1日7時間以上で1.36倍 1日に座っている時間と乳がんのリスク
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 1日当たりの座っている時間が7時間以上の女性は、7時間未満に比べて乳がんにかかるリスクが4割近く高くなる―。そんな研究結果を京都府立医科大の小山晃英講師、富田仁美研究員らのチームが日本癌(がん)学会の英文誌に発表した。
 チームは2004年から17年にかけ、35~69歳の女性約3万6千人を追跡調査した。その間、乳がんと診断された人は554人に上る。
 1日に座っている時間と乳がんにかかるリスクとの関連を分析したところ、7時間未満の人に比べ、7時間以上の人はリスクが1.36倍だった。より細かくみると、7時間未満に比べて7~10時間は1.32倍、10~13時間は1.42倍、13時間以上は1.34倍だった。
 座る時間が長くても運動によってリスクが下がるかどうか調べたところ、座っている時間が7時間以上の人は「週1時間のジョギングに相当する運動」「余暇に週3回以上の運動」「1日1時間以上の歩行」をしていても、7時間未満の人よりもリスクが高かった。
 長時間座ることで乳がんのリスクが高まる理由について小山さんは「筋肉を動かさないことと血流が滞ることで、女性ホルモンを含め全身のホルモンバランスが崩れるためではないか」とみる。
 海外では大腸がんのリスク上昇に関連しているとの報告もあるという。
 「座る時間を減らすため、足腰が悪い方もできる範囲でストレッチをしたり体を動かしたりしてほしい」