「老いの俳句」
(坪内稔典著)
〈三月の甘納豆のうふふふふ〉〈たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ〉などの句で知られる俳人が老いと俳句の関係について考察したエッセー集。17音の定型を守りつつも話し言葉の口語で俳句を作る著者。〈たっぷりもどっぷりもカバ夏のカバ〉などで題材にしてきたカバもまた「口語的発想」を促す存在という。
著者は「老化の過程を新しい事態として受け止める感覚」を「モーロク」と言い表す。老いを受け入れる柔らかな感性が新鮮だ。(ウエップ・1760円)
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「老いの俳句」(坪内稔典著)
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この記事を書いた人
琉球新報朝刊
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