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嘉手納で降下訓練 3カ月連続強行、96年以来


嘉手納で降下訓練 3カ月連続強行、96年以来 嘉手納基地へパラシュートで降下する米兵=15日午後4時48分、嘉手納町(大城直也撮影)
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 【中部】米軍は15日、嘉手納基地で3カ月連続となるパラシュート降下訓練を実施した。午後4時25分から同5時47分の間、3回に分けてMC130特殊作戦機から計17人の兵士が飛び降り、基地内に着地した。県や周辺自治体は嘉手納基地でのパラシュート降下訓練に一貫して反対しており、再三、訓練中止を求めてきた。
 (2、23面に関連)
 県は14日に、沖縄防衛局と外務省沖縄事務所に対し訓練を実施しないよう米軍に働き掛けることを口頭で求めたばかりだった。
 降下訓練は、1996年の日米特別行動委員会(SACO)で伊江島補助飛行場で実施すると合意したが、2007年に「嘉手納基地を例外的な場合に限って使用」すると追加合意した。
 県によると、米軍が嘉手納基地で3カ月連続で訓練を行うのは96年の合意後、初めて。
 米軍は伊江島補助飛行場の滑走路の状態が悪いことを理由に、2023年12月19日に約3年半ぶりに、嘉手納基地で「例外的措置」として降下訓練を実施した。24年1月19日にも行った。
 玉城デニー知事は訓練実施を受けて「嘉手納飛行場においてパラシュート降下訓練が米側の裁量により自由に行われる状態になることを強く懸念する。日米両政府に対する抗議も含め、対応を検討していく」とコメントした。
 (石井恵理菜)

嘉手納基地へパラシュートで降下する米兵=15日午後4時48分、嘉手納町(大城直也撮影)