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「代執行違法」国を提訴 辺野古住民ら 被告に県も


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 名護市辺野古新基地建設の設計変更申請を巡り、国土交通相が代執行した承認は違法だとして、辺野古・大浦湾の周辺住民ら30人が22日、国交相の承認取り消しを求める新たな抗告訴訟を那覇地裁に起こした。沖縄防衛局の変更申請は公有水面埋立法の要件を満たさないとして、新基地建設の違法性を司法に問う。 (22面に関連)
 判決確定まで承認の効力停止を求める執行停止も申し立てた。被告は国だが、訴訟の入り口論で「門前払い」されるのを避けるため、承認の行為の帰属が考えられる県を被告とした訴訟も併せて提起した。弁護団は、新基地建設反対の県を支持する立場とし、「やむなく県を提訴した」とした。
 国の代執行を巡る提訴は全国初。
 訴状では、変更申請が公水法で定める国土利用上適正かつ合理的要件、災害防止や環境保全要件を欠くなどと指摘。承認が前提とする国交相の不承認取り消し裁決や是正の指示は違法と主張した。