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東証 初の4万円 半導体主導、上昇に偏り


東証 初の4万円 半導体主導、上昇に偏り バブル経済期からの日経平均株価の推移(4日終値)
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 週明け4日の東京株式市場で、日経平均株価(225種)が史上初めて4万円を超えた。取引開始直後に突破し、終値まで維持した。2月22日に取引時間中と終値の最高値を約34年ぶりに更新した後も上昇の勢いは衰えず、1週間余りでの大台突破となった。一方、4日は上昇相場を主導してきた半導体関連株に買い注文が偏り、最上位プライム市場の銘柄の7割超が値下がりした。 (4面に関連)
 終値は前週末比198円41銭高の4万0109円23銭。東証株価指数(TOPIX)は3・14ポイント安の2706・28。出来高は約18億5900万株だった。
 平均株価は今年に入り、企業業績の拡大や日本経済のデフレ脱却に向けた期待から、急ピッチで上昇してきた。前週末の1日には、4万円まで一時あと10円に迫った。その後のニューヨーク市場でハイテク株主体のナスダック総合指数が終値の過去最高値を更新し、大台突破の機が熟した。
 4日の東京市場は東京エレクトロンなど半導体関連株の上昇が目立ち、朝方には一時、前週末終値比400円超高の4万0314円64銭を付けた。午後は上げ幅を縮小し、4万円を割り込みそうになる場面もあった。値下がりは空運や食料品など多くの業種に及んだ。
 みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリストは「日米ともにハイテク株は強いが、それ以外の銘柄は業績面で見劣りする」として、当面の利益を確定するための売り注文が出ていると指摘した。
 平均株価はバブル経済期の1989年末に終値で3万8915円を付けた後、長期低迷した。12年末にかけて当時の安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」への期待から上昇基調を取り戻し、とりわけ13年に日銀が導入した大規模な金融緩和策で弾みがついた。