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名人5人 円熟の沖縄民謡


名人5人 円熟の沖縄民謡 フィナーレで5人そろって歌声を響かせる(前列左から)金城恵子、田場盛信、徳原清文、伊波貞子、宮良康正=2月17日、浦添市の国立劇場おきなわ
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 国立劇場おきなわ開場20周年記念公演「名人たちの歌情け」が2月17日、浦添市の同劇場であった。金城恵子、田場盛信、徳原清文、伊波貞子、宮良康正ら沖縄民謡の名人たちが勢ぞろいし、円熟味あふれる個性豊かな歌声を響かせた。
 八重山民謡の重鎮、宮良は古里与那国島の「どぅなんシューラ」を披露した。味わい深い歌唱に、与那国島ののどかな情景が浮かんだ。徳原は「黒石森城」でハリのある歌声を披露した。金城は「恋小花」を、つややかな美声で歌い上げた。田場は「親心」で優しくまろやかな歌声を響かせた。4人姉妹「フォーシスターズ」としても一世を風靡(ふうび)した伊波は、妹の久美子の箏で「辺土情話」などを情感たっぷりに歌った。
 独唱が中心だった第1部に続き、第2部はコラボレーションなどを多彩に披露した。田場と徳原は「花口説」「島や歌遊び」などをにぎやかに展開した。
 フィナーレでは5人が登場。「ナークニー、カイサレー」で思い思いの歌詞を一節ずつ歌い、最高潮で幕を閉じた。歌い手や沖縄民謡の魅力を存分に感じるステージとなった。 (田吹遥子)