県立芸大の声楽コースの教授でテノール歌手の五郎部俊朗が3月末で同大を退任することに伴い、門下生らによる退任記念コンサートが2月11日、那覇市のパレット市民劇場で開かれた。五郎部の下で歌を学んだ在校生や卒業生ら21人が県内外から一堂に会し、オペラアリアや日本歌曲などの幅広い演目を歌った。五郎部もソロなどを披露した。ピアノは武田光史、宇江喜ゆりが務めた。
1部は五郎部とコンサートの呼びかけ人の根神夢野による二重唱でロッシーニの「セレナータ」や、声楽家の仲本博貴が賛助出演してドニゼッティの歌曲「ポジリポの夏の夜」などを披露した。
後半には五郎部がソロで「鐘が鳴ります」「いのちの歌」を歌い上げ、艶のある歌声で観客を魅了した。合唱曲の「心の瞳」を出演者全員で披露し、五郎部は感動した様子で門下生らをたたえた。曲間には、五郎部が門下生との思い出のエピソードを語り和やかな雰囲気で進行した。終盤には金城理沙子と、ヴェルディのオペラ「椿姫」より「パリを離れて」なども披露した。
終演後、門下生から花束を受け取った五郎部は「心から感謝の気持ちを伝えたい」と述べ、出演者全員でヴェルディの「乾杯の歌」をフィナーレで歌い、華やかに終演した。 (田中芳)
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門下生結集 感謝の歌声 パレット 五郎部教授退任記念公演
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琉球新報朝刊
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