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神奈川県拠点 琉球古典芸能の「新風」 みずみずしく沖縄初公演


神奈川県拠点 琉球古典芸能の「新風」 みずみずしく沖縄初公演 棒術による「かぎやで風」を披露する宮城由紀子(左)と仲間明鶴=2月11日、浦添市の国立劇場おきなわ
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 神奈川県の川崎、鶴見を拠点に活動する3人の琉球古典芸能家ユニット「新風」の「第3回新風公演~花咲ちゅる節~」が2月11日、浦添市の国立劇場おきなわであった。沖縄で初めてとなる公演は、琉球芸能を演じられる喜びや感謝の気持ちを感じるみずみずしい舞台となった。
 「新風」は、舞踊の渡嘉敷流竹扇会の宮城由紀子と琉舞鶴之会の仲間明鶴、歌三線の琉球古典音楽野村流音楽協会の久保田清美で構成する。
 宮城と仲間の棒術による「かぎやで風」で幕開け。首里城正殿の背景と地謡を背にした勇壮な棒術は、幕開けの華やかさにりりしさを加えた。久保田は独唱で「瓦屋節」を披露。伸びやかな歌声が印象的だった。
 宮城と仲間の作舞の「花咲ちゅる節」は、構成する中踊の「花咲ちゅる節」の作詞作曲を久保田が手がけた。飛び立つようなかわいらしい舞は、歌詞にある「夢の景色」へといざなった。「唄遊び」は沖縄の童唄などをメドレーで披露。フィナーレの「金細工」は宮城と仲間が息の合った踊りを披露した。
 久保田は「沖縄芸能は寂しい時の心のよりどころとなった。沖縄に恩返しの気持ちで取り組んだ」と感謝を述べた。  (田吹遥子)