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紅こうじ摂取 1人死亡 小林製薬サプリ 入院70人超す


紅こうじ摂取 1人死亡 小林製薬サプリ 入院70人超す 小林製薬が自主回収を呼びかけている「紅こうじ」のサプリメント
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 小林製薬(大阪市)は26日、健康被害の恐れがある「紅こうじ」のサプリメントを約3年間継続して摂取したとみられる1人が腎疾患で2月に死亡していたと発表した。2021年4月~24年2月に同社製造のサプリ「紅麹(べにこうじ)コレステヘルプ」計35袋を通信販売で定期的に購入していた。摂取と死亡との因果関係が疑われるとして調べる。

 一連の問題で、死亡につながった可能性がある事例の判明は初めて。サプリ摂取後に入院した人も70人超に増える見通しとなった。消費者庁によると、15年の機能性表示食品の制度開始後、メーカーが健康被害を公表して自主回収する最初のケース。国は届け出がある全ての機能性食品6千件超を点検する。

 小林製薬は紅こうじの成分を含むサプリ8件に関し、機能性表示食品の届け出を撤回すると国に報告した。想定と異なるカビ由来の成分が原因となった可能性があるが、特定できていない。

 小林製薬によると、23日に遺族から死亡に関する情報がメールで寄せられた。問い合わせに対応が追いつかず、25日になって死亡を把握したという。問題の紅こうじは小林製薬の大阪工場(大阪市)で製造された。同社は26日遺族に面会。詳細な症状の把握を急ぐ。