有料

31都府県で健康相談 紅こうじサプリ 腎機能障害など


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 小林製薬の「紅こうじ」を使った機能性表示食品のサプリメントを巡り、少なくとも31都府県で、サプリや関連する食品を摂取したとみられる人の健康被害相談が保健所などに寄せられていることが31日、自治体への取材で分かった。沖縄は含まれていない。相談は130人を超え、このうち入院に至ったケースは17人。死亡の報告も1件あった。だるさや吐き気、腎機能障害などの症状が目立った。 (22面に関連)
 健康被害が全国に広がっていることが改めて確認された形だ。小林製薬はこれまで体調不良を訴えた人が約800人に上ると説明しており、自治体が把握できていない人が多数いるとみられる。
 厚生労働省と和歌山県は31日、同県紀の川市にある小林製薬子会社の工場を立ち入り検査した。同省と小林製薬は、サプリの原料から青カビ由来の「プベルル酸」が検出されたと明らかにしている。国立医薬品食品衛生研究所でプベルル酸が原因物質かどうか調べ、紅こうじ製品の分析も進める。大阪市は近く対策本部を設置する。
 健康被害相談の状況は、各都道府県などに対し、同社のサプリや、同じ成分を含む食品を摂取したとみられる人の健康被害相談があったかを尋ね、3月29日夜時点で集計した。死亡の報告があったのは茨城県で、小林製薬が公表した死者5人に含まれるという。
 都道府県別では福岡県の28人が最多で、東京都25人、大阪府10人と続いた。被害を訴えた人の多くは小林製薬が販売するサプリ「紅麹(べにこうじ)コレステヘルプ」を飲んでいた。