有料

海自ヘリ2機墜落 衝突か 伊豆諸島沖 1人死亡、7人不明 機体異常のデータなし


海自ヘリ2機墜落 衝突か 伊豆諸島沖 1人死亡、7人不明 機体異常のデータなし 伊豆諸島、鳥島、小松島航空基地、大村航空基地、墜落現場
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 伊豆諸島の鳥島東方海域で20日深夜、海上自衛隊のSH60K哨戒ヘリコプター2機が訓練中に墜落し、搭乗していた計8人のうち、1人が死亡し7人が行方不明になっている。木原稔防衛相は22日、2機のフライトレコーダー(飛行記録装置)からデータを取り出せたと明らかにした上で「現時点で、飛行中の機体に異常を示すデータはなかった」と述べた。東京・市谷の防衛省で記者会見した。 (3、27面に関連)
 飛行記録装置は海自厚木航空基地(神奈川県)で解析中。2機は衝突した可能性が高く、海自は訓練に参加していた艦艇の乗組員や同時に飛行していて無事だったヘリ1機の搭乗員からの聞き取り調査も行い、事故原因の解明を本格化させる。木原氏は会見で、自衛隊の全航空機で飛行前の点検を入念にし、安全管理や緊急手順の教育を改めて実施するなどの指示を21日付で出したと述べた。海自と海上保安庁は22日も24時間態勢で行方不明者や機体の捜索を続けた。
 関係者によると、事故当時は、海自護衛艦隊部隊トップの護衛艦隊司令官が定期的に部隊の作戦遂行能力を確認、評価する「訓練査閲」中だった。海自によると、20日午後10時38分ごろ、訓練に参加していた大村航空基地(長崎県)所属の1機の通信が途絶。海自は、この直前に小松島航空基地(徳島県)所属の1機との衝突が起きた可能性が高いとみている。