有料

恩師しのび歌声響かせ 宮平真希子 バンブリー氏追悼公演


恩師しのび歌声響かせ 宮平真希子 バンブリー氏追悼公演 グレース・バンブリー女史の写真を側に、慈悲深い澄んだ歌声を披露するソプラノ歌手の宮平真希子=3月23日、西原町の那覇バプテスト教会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 糸満市出身のソプラノ歌手・宮平真希子のリサイタルが3月23日、西原町の那覇バプテスト教会で開かれた。宮平の恩師で2023年に亡くなった、アフリカ系米国人オペラ歌手として初めて国際的な活躍を続けた世界的歌手グレース・バンブリー女史の追悼公演として開催された。宮平は身体の内側からあふれる慈悲深く美しい歌声を響かせた。ピアノは東江貴子が務めた。
 宮平は県立芸術大学を卒業後、ドイツに留学。宮平の恩師とバンブリーが南アフリカでのコンクールで審査員として一緒になった縁で、バンブリーの下で研さんを積んだ。ミュンヘン音楽演劇大学声楽専攻ディプロマを取得し、声楽専修とリート修士課程を修了した。
 舞台の中央にはバンブリーの写真も飾られ、プログラムの合間にも、バンブリーの映像も流された。声楽家の大城治が聞き手となり、宮平はバンブリーからの教えや思い出も語った。
 プログラムはワーグナーの「ヴェーゼンドンク歌曲集より」や、ヴェルディのオペラ「アイーダ」より「勝ちて帰れ」「おお、我(わ)が祖国」などが披露された。最後に賛美歌「アメージング・グレイス」を歌い、来場者から惜しみない拍手が送られた。 (田中芳)