劇団うない(中曽根律子代表)が12日、時代人情歌劇「糸車」(小島伸太郎作)と時代明朗劇「阿嘉ぬひじ水」を浦添市の国立劇場おきなわで上演した。夜公演を取材した。中曽根の人間味あふれる演技で観客を魅了した。
「糸車」は義理と人情がテーマ。崎山殿内の樽金(比嘉一惠)は、身重のチラー(古謝渚)が身投げしようとしている場面に出くわして助ける。チラーは樽金の家で出産し、子のカミジャー小(仲井間月彩)と共に、崎山殿内で樽金の母アヤー(中曽根)たちの愛情に包まれ暮らす。5歳の仲井間は活発な男児らしさを演技し観客を笑顔にした。
突然、子の父親カナー(宮里香澄)が現れ要求に苦しむチラー。アヤーは親子のためカナーを殺してしまった。その後、自宅で亡くなる。カナーの遺体を発見した樽金が捕まるが、アヤーの遺言書が証拠となり無罪が決まり、チラーと結婚する。終盤を演者が好演した。
「阿嘉ぬひじ水」は、婚約者がいる村一番の美女に恋した男が、婚約者の悪口の歌を作り、広めるよう子分に命じる。歌づくりでふざける姿や婚約者との掛け合いで笑わせた。 (嘉手苅友也)
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人間味あふれる演技 時代人情歌劇「糸車」 劇団うない
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琉球新報朝刊
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