有料

9演目の名場面抜粋 「オペラのチカラ」 笑い交え解説も


9演目の名場面抜粋 「オペラのチカラ」 笑い交え解説も オペラ「カルメン」より「手紙の二重唱」で手を取り合い歌う金城理沙子(右)と喜納和、ピアノ金城吏美
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 「オペラができるまでコンサート」vol.1「オペラのチカラ」が4月20日、パレット市民劇場で開かれた。出演は、兄弟でテノールの喜納響と和(なごむ)、バリトンの伊良波良真、ソプラノの金城理沙子、ピアノ金城吏美。オペラ9演目の名場面を抜粋し、物語の背景や登場人物の人柄など、解説に笑いも交えながら魅力を紹介した。
 プログラムは独唱とデュオで構成し、日本語字幕もあった。オペラ「ドン・カルロ」より「友情の二重唱」では、婚約者が父親に嫁ぐことになり絶望の淵にいるカルロ役を響が声色で表現し、友人のロドリーゴ役の伊良波が低く力強い声で奮い立たせた。「共に生きて共に死のう」と友情を誓うシーンが印象的だった。
 和と理沙子は、昨年2人が結婚したことをステージで発表し、オペラ「カルメン」より「手紙の二重唱」を披露。遠方にいる息子を和が、母からの手紙とキスを代わりに届ける許婚(いいなずけ)を理沙子が演じ、美しい世界観を作った2人にこの日一番の拍手が送られた。和は「何を言っているか分かれば、僕らと同じようなことで悩んでいる」と話し、オペラを身近に感じることを期待した。次回の開催は7月20日を予定している。 (嘉手苅友也)