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60年ぶり「落城」上演 真喜志康忠生誕100年 8日、国立劇場


60年ぶり「落城」上演 真喜志康忠生誕100年 8日、国立劇場 真喜志康忠
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 沖縄芝居の名優・真喜志康忠の生誕100年記念公演が8日午後1時、浦添市の国立劇場おきなわで開催される。康忠が率いた「ときわ座」が1958年に琉球新報主催の演劇コンクールで上演、入賞した時代劇「落城」を復活させる。記念公演実行委員会によると、「落城」上演は60年ぶり。
 粗筋は、幸地按司が津記武多(じちんだ)按司の娘・真鍋樽をわがものにしようと、城を攻め落とす。真鍋樽は幸地按司の妻になることを受け入れるが、幸地按司の重臣・真壁を欺いて幸地按司を討たせようとする。
 生前の康忠らが新たな沖縄芝居を生み出そうと立ち上げた「沖縄芝居実験劇場」が、今回の舞台制作を担う。真鍋樽役は小嶺和佳子、幸地按司役は宇座仁一、真壁役は嘉数道彦。
 「落城」は映像が残っておらず、過去に真鍋樽を演じた玉城政子らの指導を受けて復活に挑んでいる。ラストシーンは2パターンあったが、台本が残っているのはそのうち一つのみ。だが玉城が当時演じたのはもう一つのパターンだったという。今回、玉城の指導で、その“幻のラストシーン”がよみがえる。
 チケットは記念誌付きで5千円、当日500円増し。問い合わせはシアター・クリエイト、電話090(3074)8295(午前11時~午後6時)。
  (伊佐尚記)