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新師範・教師華やかに 阿波連本流啓扇南風の会 4人お披露目


新師範・教師華やかに 阿波連本流啓扇南風の会 4人お披露目 「南風の舞」を披露する阿波連本流啓扇南風の会の(左から)花木愛、野原紗稀、赤嶺香、野原須磨子
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 阿波連本流啓扇南風の会赤嶺秀子琉舞研究所の新師範・教師お披露目公演「第4回南風の舞 黄金花咲かさ」が9日、南風原町立中央公民館黄金ホールであった。新師範の赤嶺香、野原須磨子、新教師の野原紗稀、花木愛が出演し、古典から創作まで華やかに披露した。
 幕開けの「かぎやで風」では、赤嶺秀子会主も出演。厳かな舞を披露した。続く「柳」は新師範・教師の4人が登場。まろやかで美しい舞で魅了した。
 「花ヌ伊舎堂」は、赤嶺会主の地元である中城村伊舎堂に伝わる琉歌を元にした創作舞踊。赤嶺会主が作詞作舞し、中村昌光が作曲した。琉歌のつらねから始まった曲で、赤嶺香が綿の花を片手に軽やかに踊った。
 「花風」は野原須磨子が踊った。憂いをまとった舞で遊女の悲しみや切なさを表現した。花木は「本嘉手久」をしっとり踊った。「高平良万歳」は野原紗稀が踊った。さっそうとした足取りで隙のなさを感じる踊りだった。
 フィナーレは、赤嶺会主作詞作舞、平良盛男選曲の「南風の舞」を4人で踊った。芸には終わりがない、常に芸を磨くことだと伝える歌は、1曲目はしっとりと、2曲目は軽やかで華やかな舞を見せた。新師範、新教師の演目の間では、阿波連本啓初代家元作の「春のしらべ」や「伊江島渡し舟」を新人賞や優秀賞受賞者らがにぎやかに踊り、観客の目を楽しませた。 (田吹遥子)