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群舞や打組 みずみずしく 国立劇場 第2回「新進男性舞踊家の会」


群舞や打組 みずみずしく 国立劇場 第2回「新進男性舞踊家の会」 「海魂」を踊る(左から)森山康人、〓井賢太郎、國場海里、平敷屋門勇也 =9日、浦添市の国立劇場おきなわ(同劇場提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 国立劇場おきなわの琉球舞踊公演「新進男性舞踊家の会」が8、9の両日、浦添市の同劇場で開かれた。若手の男性舞踊家による公演は昨年に引き続き2回目。今回は群舞や打組舞踊をみずみずしく披露した。9日の公演を取材した。
 森山和人の「稲まづん」で幕開け。ゆったりとしながら軽やかさも同居する踊り。少し硬さもあったが神聖な雰囲気も感じられた。「前の浜」は鈴木祥平が空手の手も取り入れた振りをりりしく舞った。もう少し気迫が感じられるとなおよかった。「秋の踊り」の山田直季は立ち姿が少し気になったが、所作一つ一つが丁寧だった。「加那よー」は堀川裕貴が踊った。伸びやかなアングヮーモーイ(姉小舞)が魅力の雑踊。出だしは表情に硬さも感じたが、徐々に和らいだ。
 「松竹梅」は、比嘉大志が松、下地心一郎が竹、伊波心が梅で踊った。伊波の柔らかな踊りは、りりしい男踊の中でより際立った。フィナーレの「海魂(かいこん)」は、大城光子の振り付け。赤嶺啓子が指導し、平敷屋門勇也、〓井賢太郎、森山康人、國場海里の流派を超えたメンバーで踊った。芝居心ものぞかせながら生き生きと踊る姿に心が躍った。
 同日はこのほか、伊藝武士、島袋浩大、知花令磨が「久志の若按司道行口説」、宮里光也が「天川」、嘉数幸雅が「鳩間節」を踊った。  (田吹遥子)