「電波堂ビル」取り壊しへ 久茂地のランドマーク半世紀、創業者は「ソニー坊や」生みの親 沖縄 


「電波堂ビル」取り壊しへ 久茂地のランドマーク半世紀、創業者は「ソニー坊や」生みの親 沖縄  久茂地地域のランドマークとして存在し続けてきた電波堂ビル(奥)とスペースアートビル。手前の壁面には電器店時代を思い出させる「SONY」の文字が今も見える=8月2日
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 那覇市久茂地地域のランドマークとして半世紀以上の歴史を持つスペースアートビル(旧電波堂ビル)と電波堂ビル(新館)が老朽化により近く、取り壊される。

 6月末までスペースアートビル3階で「電波堂劇場」を運営していた「哲楽家」の紀々(きき)さんは「電器店時代の電波堂で買い物をした人、劇場時代に利用した人など、さまざまな人が電波堂に思い出を持っていただいていることをうれしく思う」と語った。紀々さんによると、跡地利用については現時点で未定という。

糸満市内で19年ぶりに“お色直し”されたソニー坊やと紀々さん(左)=2022年11月

 電波堂は紀々さんの祖父である故新川(しんかわ)唯介さんが大手総合電機メーカーソニーの沖縄総代理店として開業したのが始まり。新川さんは子どもたちの交通安全を願い、県内各地に点在する「ソニー坊や」を設置した人物としても知られる。