石破茂首相(自民党総裁)は28日、党本部で記者会見し、与党が過半数を割り込んだ衆院選結果に関し「極めて厳しい審判だ」としたものの、続投を表明した。自民、公明両党による少数与党での政権継続に意欲を示し、議席を伸長した政党との連携を図るとした。自民の小泉進次郎選対委員長は与党大敗の責任を取り辞任した。政府・与党は、首相指名選挙を行う特別国会を11月11日に召集する方向で調整に入った。立憲民主党は指名選挙で野田佳彦代表への投票を野党各党に要請する方針を決めた。 2、3、5~7、25、26面に関連、8、9面に開票結果
首相は会見で「国政の停滞は許されない」と強調。2024年度補正予算案や25年度予算案の編成と切れ目のない対応が必要だとして政権継続への意欲を示した。物価高や厳しい安全保障環境を挙げ「国民生活や日本を守ることで、職責を果たす」と明言。落選した閣僚や引責辞任した小泉氏の後任人事は速やかに行うとした。
公明党以外との連立枠組み拡大について「今時点で想定していない」と語った。野党との協力を巡っては、議席を伸長した政党の主張を「取り入れる」と述べた。国民民主党などを念頭に、政策ごとに連携する「部分連合」を想定している。
国民の玉木雄一郎代表はBS番組で、自民との連携に関する協議について「幹事長レベルで一定の接触をしているとの報告を受けている」と明かした。
首相は会見で、衆院選の反省を踏まえ政治改革に取り組み、政策活動費の廃止、調査研究広報滞在費(旧文通費)の使途公開などの速やかな実現を図るとした。
会見に先立ち首相は、公明の石井啓一代表と国会内で会談し、連立政権に向けた政策合意文書に署名した。文書では選挙結果を厳粛に受け止めると明記した。
特別国会での首相指名選挙に向けた動きも活発化した。野田氏は連合本部で芳野友子会長と会い、野党連携を進める考えを伝えた。一方、玉木氏は民放番組で、1回目の投票で過半数を得た候補がおらず決選投票にもつれた場合「無効となっても玉木と書く」と明かした。石破首相の得票が最も多くなる可能性がある。
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少数与党で政権継続 首相、伸長野党と連携も 衆院選・過半数割れ 特別国会 11日で調整
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琉球新報朝刊