復興願い青空に舞う旗頭 「首里城のために揚げる」


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首里城復興へ思いを込め、旗頭を高く掲げる首里寒川町青年会のメンバーら=2日、糸満海のふるさと公園

 【糸満】火災で主要建造物を焼失した首里城の再建を後押ししようと、糸満市海のふるさと公園で2日、チャリティーイベントが開かれた。首里の地元、那覇市の首里寒川町青年会も参加し、力いっぱい旗頭を掲げた。

 会場ではエイサーやダンスなども披露され、来場者から総額18万8478円の募金が寄せられた。

 10月31日の火災を受け、糸満市を中心に活動する創作演武団「SUZAKU」が急きょ企画した。ツイッターで参加を呼び掛けたところ、沖縄尚学高校チアダンス部など13の団体・個人が応じた。

 首里寒川町青年会も「地元として協力したい」と参加を買って出て、約20人が集まった。「首里城のために揚げるぞ!」。力強い声とともに旗頭をぐいっと掲げ「サー、サー、サー」と何度も青空に突き上げた。演舞が終わると、会場は大きな拍手に包まれた。

 青年会長の亀島涼石さん(23)=中城村=は「首里城が焼けて喪失感に包まれていたが、復興のためにイベントを企画してくれて励まされた。これから自分たちが頑張っていくんだ、という気持ちを込めた」と感謝した。

 SUZAKU団長の玉城祐貴さん(24)=糸満市=は「復興まで道のりは長い。首里城への思いを忘れず、支援活動を続けたい」と話した。

 この日集まった浄財は、首里城公園の管理者と相談して寄付先を決めるという。

(真崎裕史)