「よりどころ焼失、残念」 秋篠宮ご夫妻が首里城視察


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首里城視察のため県立芸術大学を訪れ、パネルを見ながら玉城デニー知事(奥)の説明をお聞きになる秋篠宮ご夫妻=15日午後2時38分ごろ、那覇市首里

 第43回全国育樹祭などへのご出席のために来県した秋篠宮ご夫妻は15日、沖縄県那覇市首里の県立芸術大学から焼失した首里城の様子などを視察したほか、城間びんがた工房、沖縄空手会館などを訪れた。首里城では玉城デニー知事から火災時の状況や文化財の焼失状況などについて説明を受けた。

 県立芸大を訪れた秋篠宮さまは知事からパネルを使った説明を受けると、焼けた首里城の方向を見上げながら「あれが燃えてしまった北殿ですね」「火災当時は少し風が強かったのですか」などと真剣な表情で尋ねていた。

 首里城視察に先立ち、宜野湾市で開催された第43回全国育樹祭式典に出席した秋篠宮さまは、あいさつで「沖縄の人々の心のよりどころともいうべき首里城が焼失し、それに伴って貴重な文化財が失われたことを誠に残念に思います」と述べた。

 沖縄空手会館を訪れた秋篠宮ご夫妻は、国際沖縄剛柔流空手道連盟最高師範の東恩納盛男さん、県指定無形文化財保持者の仲本政博さんによる空手、古武道の演武を見学した。

 ご夫妻と言葉を交わした東恩納さんは「陛下の前で大変名誉で光栄だった」と語った。1泊2日の日程を終えたご夫妻は同日夕、民間機で帰京の途に就いた。