生徒同士分け合って給食完食を達成 石田中3年5組 フードロス学び


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1年間の給食完食を達成した石田中3年5組の生徒(神森誠司教諭提供)

 那覇市立石田中学校(佐久川譲治校長)3年5組34人が1年間の給食完食を達成した。苦手な料理を無理して食べるのではなく、生徒同士が分け合いながら完食した。社会問題となっているフードロス(食品大量廃棄)について学びながら、学級全体で達成感を味わった。

 担任の神森誠司教諭は現3年生が1年生の時から給食完食に取り組み、3年連続で達成した。家庭科を担当しており、食べるだけでなくフードロスについても授業で考えた。「1年生の初日に残さず食べてみようと声を掛けてスタートした。3日間続けよう、1週間くらいやってみようかと、どんどん伸びていった」と振り返る。

 苦手な料理がある生徒は、箸を付ける前に別の生徒に分けていたという。神森教諭は「休みの生徒が多い時は頑張っていたが、続けていくうちに残さないことが当たり前になり、大変という気持ちはあまりなかった」と話した。

 また、3年5組は給食の残量や準備・片付けを総合評価するコンテストでも年間1位を獲得し、給食委員から表彰を受けた。神森教諭のクラスで3年間過ごした具志堅楓さんは「3年5組で1年間給食完食を達成することができたのは、クラスメート一人一人の努力と団結力があったからだと思う。私個人でも、3年連続で学級完食を達成することができた。中学生活の大切な思い出の一つとしてとてもうれしく思う」と話した。