児童3人がリヤカー旅 支え合い3日間で54キロ 道中、首里城再建も訴え


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リヤカー旅を終え、ゴールする(前列左から)玉城くるみさん、兵頭蒼空さん、森川武主任支援員、伊藤ゆりさん=1日、浦添市の港川学童クラブ

 【浦添】港川学童クラブの玉城くるみさん、兵頭蒼空(ひょうどうそら)さん、伊藤ゆりさん(いずれも12歳、今春から港川中1年)は1日、3日間で54キロを歩くリヤカー旅を終え、同クラブにゴールした。手作りした首里城再建への寄付を呼び掛けるチラシ500枚を配布しながら旅を続けた。ゴールでクラブの仲間に出迎えられた3人は「大変だったが、たくさん声援をもらえたので頑張れた。協力してくれた人たちに感謝したい」と喜んだ。

 同クラブでは小学校卒業記念としてリヤカーを引きながら旅をすることが恒例行事となっており、21回目。森川武主任支援員(60)が同行した。

 今回、玉城さんの発案で首里城再建募金への呼び掛けを決めた。チラシには首里城の絵や募金の口座番号を記した。リヤカーにも首里城正殿の絵を描き、アピールした。

 初日の3月30日、首里城の前を通り掛かり、その姿を遠目に見た時には「少しさみしくなったが、早く復活してほしい」(兵頭さん)と思いを強くしたという。チラシを受け取った道行く人から「頑張ってね」「応援してるよ」と声を掛けてもらうのが何よりの励みになった。

 雨風や坂道でつらい時も3人で歌いながら、明るく乗り切った。小学校生活最後の冒険を終え「コミュニケーションの大切さを学んだ。中学になってもいろいろなことに挑戦していきたい」(伊藤さん)と胸を張った。